【医師監修】妊娠超初期とは?生理前の症状との違い・体の変化・過ごし方なども解説
「妊娠超初期」という言葉を聞いたことがある人もいるでしょう。
妊娠超初期とはいつのことを指すのか、どのような症状が出るのか気になっている人もいるかもしれませんね。
この記事では、妊娠超初期について詳しく解説します。体の変化やよくある症状、過ごし方なども紹介するので、ぜひ参考にしてくださいね。
「妊娠超初期」という言葉を聞いたことがある人もいるでしょう。
妊娠超初期とはいつのことを指すのか、どのような症状が出るのか気になっている人もいるかもしれませんね。
この記事では、妊娠超初期について詳しく解説します。体の変化やよくある症状、過ごし方なども紹介するので、ぜひ参考にしてくださいね。
妊娠超初期とは?
妊娠超初期とは、一般的に妊娠0〜3週目を指す言葉です。
医学用語ではありませんが、妊娠初期のなかでも特に早い段階での体の変化や兆候に着目する際に使われることがあります。
妊娠超初期には、胸の張りや眠気、熱っぽさなど、微妙な体の変化や症状がみられることがあります。
ただし、妊娠超初期の症状は個人差が大きいので、必ずしもすべてのママが経験するわけではありません。
妊娠に気づいていない人も多い時期ですが、ママやお腹の赤ちゃんを守るため日々の過ごし方に気をつける必要があります。
妊娠超初期と妊娠初期の違いは?
妊娠初期は妊娠0〜15週を指し、そのなかでも妊娠0〜3週を妊娠超初期と呼ぶことがあります。
妊娠初期は医学的にも使われる言葉ですが、妊娠超初期は医学用語ではありません。
妊娠超初期は、妊娠に気づかない人も多く、妊娠検査薬でもまだ正しい反応が出にくい時期です。しかし、体のなかではホルモンが変化しはじめており、新しい命の成長もスタートしています。
妊娠4週に入ると、つわりや生理の遅れなどで多くのママが妊娠に気づきはじめます。妊娠5週頃から妊娠検査薬で陽性が確認できるようになり、お腹の赤ちゃんの成長もどんどん進みますよ。
妊娠超初期に起こる体の変化とは?
妊娠超初期は、体にさまざまな変化があらわれます。ここでは、妊娠超初期に起こる体の変化について見ていきましょう。
なお、あくまで生理が28日周期でおとずれると想定した場合の変化なので、人によっては時期がずれることがあります。
排卵|最終月経の約2週間後
最終月経の約2週間後に排卵が起き、卵子が卵巣から放出されます。
排卵時の卵子の大きさは直径20mmほど。月に1回、1つの卵子だけが排卵されます。
放出された卵子は卵管へと進み、精子と出会うのを待ちます。
受精|最終月経の約2週間後
卵子が精子と出会うと、受精が起こります。射精により放出された精子は1億個以上にのぼりますが、そのうち受精できるのは1つだけです。
受精卵は細胞分裂を繰り返しながら、子宮へと移動します。
着床|受精の1週間〜12日後
受精からおよそ7日後に、受精卵は子宮内膜に着床します。
その後1週間ほどかけて着床が進み、成功すれば妊娠が成立します。
着床してから1週間ほどたてば、妊娠検査薬で陽性を確認できるようになりますよ。
妊娠超初期症状は性行為後いつからあらわれる?
妊娠超初期症状は、一般的には性行為から約1〜2週間後にみられることが多いようです。
受精卵が子宮内に着床しはじめた頃からあらわれると考えられます。
しかし、症状が出るタイミングには個人差があり、妊娠した人すべてが同じ時期に症状を感じるわけではありません。
妊娠超初期症状があらわれる理由は?
妊娠超初期に症状が出るのは、妊娠によって体内のホルモンバランスが変化するためです。
特にhCG・プロゲステロン・エストロゲンの分泌量が急激に増加します。
hCGホルモンは、受精卵が子宮内膜に着床すると急速に増加するホルモンです。hCGが嘔吐中枢を刺激することで、吐き気や嘔吐などつわりの症状を引き起こしているともいわれています。
また、プロゲステロンやエストロゲンというホルモンも分泌量が増加します。
いずれも妊娠を維持するために欠かせないホルモンですが、胃腸の動きを低下させる働きがあるため、吐き気やお腹の張り、ガス溜まりなどの症状が引き起こされるのです。
妊娠超初期はどんな症状が出る?
妊娠超初期には、体にさまざまな症状があらわれます。
ここでは、妊娠超初期に見られるおもな症状について紹介します。
妊娠超初期にみられる症状
生理が来ない
眠い・眠れない
だるさや倦怠感
吐き気や胃のムカつき
食欲が増える・減る
風邪に似た症状(喉の痛み・鼻水・微熱)
においに敏感になる
胸の張りや痛み
下腹部の痛みや違和感
腰痛
頭痛
めまい・立ちくらみ
便秘・下痢
足のむくみ
肌荒れ
着床出血
情緒不安定
おりものの量や質の変化
どの症状がどの程度あらわれるかには個人差があります。
吐き気が強くあらわれる人もいれば、吐き気はないが強い眠気を感じるという人もいます。
なかには、症状がまったくあらわれない人もいますよ。
妊娠超初期症状とPMS(月経前症候群)の見分け方は?
妊娠超初期と生理前の症状は、似ているため見分けがつきにくいことがあります。
また、いずれの症状も生理予定日の1週間前〜生理予定日にかけてみられるので、症状が出る時期によって区別することも難しいのです。
しかし、人によっては生理前には感じない症状があらわれたり、生理前よりも強い症状が出たりと、「いつもの生理前とは違うな」と感じることもあるようです。
生理前の自分の体調と比べて違和感を覚えるようなら、妊娠している可能性が考えられるでしょう。
思い込みで妊娠超初期症状が出ることがある?
思い込みで妊娠超初期症状のような症状があらわれることを「想像妊娠」といいます。
妊娠を強く望んだり拒絶したりするあまり、あたかも本当に妊娠しているかのような症状がみられることがあるのです。
思い込みでがっかりしないために、妊娠検査薬を使う・日頃から基礎体温を測るなどしておくことが大切です。
「妊娠したかも」と思ったらやること
吐き気や倦怠感などの症状を感じて「妊娠したかも?」と思ったら、以下のことを行いましょう。
生理予定日の1週間後以降に妊娠検査薬を使う
妊娠しているかを確認するために、まずは妊娠検査薬を使いましょう。
妊娠検査薬は、採尿部に尿をかけて妊娠の有無を判定するものです。
生理予定日の1週間後から使用できるものが一般的。あまり早く検査しても正しい結果が出ない場合があるので、適切なタイミングで検査しましょう。
産婦人科を受診する
妊娠検査薬で陽性反応が出たら、できるだけ早めに産婦人科を受診しましょう。
産婦人科で胎嚢や赤ちゃんの心拍が確認できれば、妊娠が正式に確定します。正常に妊娠できているかどうかも検査してもらえますよ。
陰性が出た場合でも、不安があれば医師に相談しましょう。妊娠検査薬は高い精度で検査できますが、使い方や時期によっては誤った結果が出ることもあります。
「妊娠検査薬で陰性だったけれど生理がこない」「生理前とは違う症状が出ている」など、気になる症状があるときは遠慮せずに医療機関を受診してくださいね。
妊娠の可能性があるときに気をつけることは?
「妊娠しているかも」と思ったら、以下のポイントに沿って毎日の過ごし方を早めに見直しましょう。
禁煙・禁酒する
妊娠したら、タバコやアルコールは控えましょう。
タバコを吸ったりお酒を飲んだりすると、赤ちゃんの発育に悪影響を及ぼし、流産や早産のリスクが高まります。
アルコールを摂取した場合、赤ちゃんが「胎児性アルコール症候群(FAS)」を発症し、発達の遅れや知的障害などが引き起こされる可能性があります。
禁煙外来を利用したり、アルコールフリーの飲み物に切り替えたりと、早めに対策しましょう。
カフェインを摂りすぎない
妊娠中にカフェインを摂りすぎると、流産や早産のリスクが高くなることがあります。1日の摂取量を200mg以下(コーヒーをマグカップで2杯程度)に抑えるようにしましょう。
また、カフェインを含む食品は、コーヒーだけではありません。紅茶やチョコレートなどにも含まれているので注意しましょう。
薬を自己判断で服用しない
妊娠の可能性がある場合、自己判断で薬を服用しないようにしましょう。成分によっては、赤ちゃんに悪影響を与えるおそれがあります。
体調が悪いときは医師に相談し、妊娠中でも服用できる薬を処方してもらいましょう。
できる限り栄養バランスを意識する
妊娠中は、赤ちゃんの健やかな成長のために食事の栄養バランスに気を配ることも重要です。
特に、葉酸・たんぱく質・鉄分・カルシウム・ビタミンDなどを積極的に摂取しましょう。
いずれも赤ちゃんの健康な体をつくるために欠かせない栄養素です。魚・肉・野菜などをバランスよく食べ、赤ちゃんの体づくりの手助けをしましょう。
ただし、動物性のビタミンAは赤ちゃんの奇形などにつながる可能性があるので、食べ過ぎには注意してくださいね。
葉酸を積極的に摂る
バランスのよい食事を心がけたうえで、葉酸を積極的に取り入れましょう。
葉酸は赤ちゃんの脳や脊髄のもとになる神経管の発達に欠かせません。妊娠中は特に葉酸の摂取が推奨されており、通常必要量の200〜400μgに加えて、240〜400μgの葉酸を摂取するのが望ましいとされています。
葉酸を多く含む食品には、以下のようなものがあります。サプリメントも活用しながら、意識的に摂取しましょう。
葉酸を豊富に含む食べ物
ほうれん草
アボカド
白米
レンズ豆
ブロッコリー
アスパラガス
枝豆
納豆
ストレスを溜めない
妊娠中にストレスを溜めると、赤ちゃんに悪影響を及ぼすことがあります。
ストレスによって血管が収縮し、赤ちゃんに送られるはずの酸素や栄養が届きづらくなってしまうのです。
ストレス解消のため、適度な運動や趣味など、自分なりにリラックスできる方法を見つけてみましょう。
激しい運動を避ける
妊娠中、おなかにいる赤ちゃんの負担になるような激しい運動は避けましょう。
ウォーキングやマタニティヨガなどの軽い運動にとどめてくださいね。
また、運動中は体調に気を配ることが大切です。こまめに水分補給をしながら、無理のない範囲で体を動かしましょう。
感染症に気をつける
妊娠中の感染症にも注意しましょう。
妊娠中は免疫力が低下し、普段は軽症で済むような感染症も重症化しやすくなります。
また、なかにはおなかの赤ちゃんに影響してしまう感染症もあるため、手洗い・うがいを徹底する・人混みを避けるなどの対策をしっかりと行いましょう。
妊娠中でも接種できるワクチンを早めに受けておくことも大切ですね。
妊娠超初期に関するQ&A
ここでは、妊娠超初期によくある質問にお答えします。
妊娠に気づくのはいつ頃?
妊娠4〜5週目(生理予定日前後)に気づくことが多いようです
妊娠に気づくタイミングは人によって異なりますが、一般的には妊娠4〜5週頃に気づく人が多いようです。一般的に妊娠4〜5週は生理の時期にあたるので、生理周期が安定している人であれば、生理がこないことで妊娠に気づくかもしれません。生理予定日の1週間後にあたる妊娠5週になると、妊娠検査薬でも陽性反応がしっかりと出るようになります。体の不調を感じる・生理がこないなどの違和感を覚えたら、妊娠検査薬を適切な時期に使って妊娠の可能性を確かめてみましょう。
妊娠超初期症状がないことはある?
人によっては症状がまったくないこともあります
妊娠超初期に症状がまったくあらわれないことも珍しくありません。妊娠超初期症状の有無や程度は個人差が大きく、まったく症状が出ない人もいれば、強い症状があらわれる人もいます。妊娠超初期に症状がなくても妊娠している可能性はあるので、あまり落ち込みすぎないでくださいね。「特に症状はないけど生理がこない」という場合は、妊娠検査薬で検査してみましょう。
妊娠超初期の症状は人それぞれ。自分の体調をよく観察してみて
妊娠超初期は、妊娠初期のなかでもさらに初期にあたる妊娠0〜3週目を指します。
人によっては、吐き気・胸の張り・下腹部の違和感などの変化があらわれることがあります。
妊娠の兆候がみられる場合は、妊娠検査薬を使用しましょう。正確な結果を得るために、適切なタイミングで正しく使ってくださいね。陽性反応が出たらできるだけ早く病院を受診しましょう。
「妊娠したかも」と思ったら、禁酒や禁煙をする・食事に気を配るなど、普段の過ごし方を見直すことも大切です。
- 妊娠超初期は妊娠0〜3週を指すが、医学用語ではない
- 妊娠超初期は、吐き気やむくみ、熱っぽさなどが見られることも
- 妊娠超初期症状はPMS(月経前症候群)と症状が似ている
- 妊娠の兆候を感じたら妊娠検査薬の使用と病院の受診を
- 妊娠の可能性がある場合は日々の過ごし方にも気をつけよう
【注意事項】
本記事は公開時点での情報となります。
本記事は妊娠中の方への情報提供を目的としており、診療を目的としておりません。
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